とんだ大晦日~悲劇編~

すいません、写メはありません。
既に、起こった事実を知っている方もいますが何がどうしてそうなったのか?
2009年最後に起きた悲劇です。

陽も暮れて、まあるいお月様が空に明るい光をもたらした頃。
ママはポッポを連れてホームセンターへ絵具をかいに行きました。
お昼寝をしていないポッポはちょっとポワ~ンと。
そんなポッポを抱え素早くお買い物を済ませ、冷込んだ空気の中ポッポを車に乗せました。
助手席のドアを閉め運転席に回った瞬間、ママはあってはならない音を耳にしてしまったのです。
聞こえてくるはずのない『カシャッ!』っと、いう音です。
えっ!!
と、驚きと困惑の中、車内を見ると有り得ない事に、最愛の我がポッポが車の鍵を手に微笑みかけているではありませか!
突然に起こった事態。
車のドアに手を掛けたママを襲った動揺。
いったい何故、ポッポが車の鍵を持っているのか?
ママのバックに入っていたはずなのに、、、。
開かないドア。
鍵を手に車内で微笑む我が子。
そして恐ろしい事にポケットを探ったママの手には携帯電話の感触が伝わって来なかったのです。

車内のポッポに、窓越しに『ポッポ!鍵押して!ポッポ!いつもやるでしょ?』と。
そう、ポッポはいつもママの鍵のロックボタンを押すのが好きなのです。
やたらにロックや解除のボタンを何度も押すのです。今日もきっとやるよね?
『ポッポ、押して!』
しかし、今日ばかりはいつもと違いました。
鍵を差し込もうとしはじめました。
『違うよ、ポッポ、押して!』
そして、次の瞬間、鍵はポッポの手から滑り落ち見えなくなりました。
『ポッポ、拾って!』
しかし、ポッポが次に見つけたのは電車のDVDケース。もう、鍵に目が行く事はありません。
困り果てたママ。
携帯がなければ誰の番号もわからないのです。
迅速に解決出来る唯一の手段。
それは実家に置いてあるスペアキーを持ってきて貰う事。
しかしそれすら、、、
ママは公衆電話を探して走りました。
店員に聞き、唯一解決出来る方法。
104で実家のコンビニの電話番号を聞きました。
店に電話をかけ出た店員さんに手短に状況と用件を。『オーナーでも奥さんでもとにかく早くスペアを持って来て』と。
そして車に戻ったママが目にした光景は
ポッポは独り、楽しそうにそして得意気に車内を動き回りイタズラし放題。
怒る訳にもいかず、ママは『いつも色んなボタン押すでしょ、ドアのロックもいじるでしょ、やって!』と悲願。
が、今日はそんな事には目もくれず、嘲笑うかの様に窓ガラスごしにチュッをしたりリアシートに行ってみたり。
ため息しか出て来ません。
すると、バックの中から振動が!
ママの携帯はバックの中でした。
と、行っても今更携帯を見つけても状況が変わる訳で無し。
ひたすら、スペアキーを待つだけです。
かといって、ポッポを残し車から離れる訳にも行かずにコートもないまま冬の夜空の下、見込みの無い悲願を続け待つ事30分以上。

やっと届いた鍵で開ける事が出来ました。

ポッポの生還というよりはママの生還と言った方が良いのでは?

晦日、夜空に輝く満月がとても美しくかった事を生涯忘れる事はないでしょう。